みなっち子ども食堂


土と触れ合い、季節の食材をこども食堂で楽しむ

神戸市須磨区の南落合小学校区でこども食堂をされているみなっち子ども食堂さんの活動を紹介します。

みなっち子ども食堂さんの特色は何と言っても畑があることです。南落合小学校の敷地内の使われていない土地を借りて、土を耕すところから始められたのだとか。

こども食堂をしたいという垂井さんの思いに賛同したボランティアの方々が地域から集まり、畑に詳しい方や料理が得意な方、イラストが得意な方など、それぞれの得意分野を活かして協力して活動されています。
みなっち子ども食堂さんは2017年の4月からこども食堂の活動をされていますが、垂井さんたちは現在も毎週日曜日には畑に行き手入れされているそう。

フードバンクや企業、個人から寄付される食材ももちろんありますが、畑で作ったものを何か1つはこども食堂で出したいという思いで畑の手入れを続けられています。

「おひさまひろば」と名付けられた畑では季節ごとに様々な野菜・果物を育てる

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子どもの孤食をなくしたい

垂井さんが子ども食堂を始められたきっかけは、顔見知りの子どもが3食きちんと食べていないことを知ったことでした。

共働きの家庭も多く、また、周辺には学校帰りに子どもが寄り道できるような商店街や田んぼなどもなく、学校以外で子どもたちが大人と交流したり、土に触れたりする機会がないことも垂井さんには気がかりでした。

畑作業は子どもも大人もみんなで一緒に

野菜が苦手でも自分で収穫した野菜は食べるという子どもも多く、野菜がどうやってできているのかを実際に自分の目で見て、収穫して、洗って、料理をするという工程を経ることで、こども食堂の場が結果的に食育の場にもなっています。

里芋収穫体験では、一人一株、自分が掘った里芋は持ち帰ります。里芋をあまり食べたことがなかった子どもが家で料理して食べたら美味しかったと言ってくれ、そういった声が垂井さん含めボランティアの方々の励みになっているそうです。

さらに、作った野菜は地元の夏祭り等で販売し、こども食堂の資金にされています。

資金ゼロから始めて現在まで続けられているのは、自治体からの助成金に加え、毎月、安納芋や果物など何かしら送ってくださる種子島の支援者や、学習支援を引き受けてくれる大学生ボランティア、中学校で集めた落ち葉を堆肥作りにと持ってきてくれる中学生など、活動を支えてくれる多くの有志の方々のおかげだと垂井さんは言います。

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コロナ禍での活動とこれから

2017年から毎月欠かさず開催されていたみなっち子ども食堂さんですが、2020年2月、新型コロナの感染拡大を受け一旦中止せざるを得なくなりました。

コロナ禍において、いわゆる3密(「密閉」「密集」「密接」)を避けようということがしきりに言われましたが、みなっち子ども食堂さんが目指していたのはまさに3密の中での活動。こども食堂は屋内で行っていたため活動は中断するしかなく、毎回参加してくれていた子どもたちのことを思うと心苦しかったそうです。

そんな中でも何かできることはないかと考え、空いている土地に花を植えたり、秋には里芋を収穫して外で食べたり、人数制限をしながらできる活動を模索されています。

現在も大学生ボランティアは活動に参加できていません。今後また大学生が参加できるようになり、さらには地元の高校生も来てくれたら嬉しいと話されていました。